市井散文 起業編
起業、または見栄の発情。水広場的に紐解きます。アマゾンKindle版です。
市井散文 起業編
市井散文 マネー編
実体経済の現場から見える日本経済再生の条件。アマゾンKindle版です。
市井散文 マネー編
Good News
ベネッセのMBOは久しぶりのグッドニュースでした。
日本経済の粗利は増えず、株主還元シフト止まらず、早晩賃金は元通りになるはずです。
小粒でどうしようもないのに、上場したがる人達が絶えない日本。
日本は上場企業が多すぎる。今の半分で十分。ドイツと同じぐらいで丁度良いでしょう。
福武氏のような人が10年後に首相になっていたら日本は明るい。
ドライバーとの会話
今日、資材納入に来たドライバーさんとの会話
「お疲れ様です。」
運転も齢のせいか結構疲れるね
「失礼、70歳ぐらいですか?」
73。
「歩合給なんでしょう?」
これ(当方への納入)で6千円。今日全部で7千円ぐらいかな。会社がトラックを買って、それを譲り受ける格好だから、その分毎月引かれるし、カミさんも働いて何とかやってる。
「お子さんがいれば、一緒に住んだり?
子供達は一緒に住まないよ。
「そうですか。何もできないけど、お互い頑張りましょう。」
Ethos Water?
タッカー・カールソンの動画を見ていたら、ADLとかいう組織のリーダーの説明をしていて、その人がEthos Waterとかいう水の会社で富を築いた事が分かりました。
恥ずかしながら勉強不足でEthos Waterという会社を知りませんでした。wikipediaでは水の売上から水不足の地域へ寄付するビジネスモデルで、起業数年でスターバックスに会社を売却したといいます。
典型的な偽善ビジネス。その理由1)水不足解消がミッションであれば新たにミネラルウォーターを売るのは無意味、善行と化粧された巧妙な広告であり、真の狙いはミネラルウォーターの売上最大化に過ぎない。2)水不足の地域で採水してミネラルウォーターを作っていた。3)たった数年で事業を売り、抜ける、すなわち真の目的はカネ。創業者が水不足の現場で井戸を掘った形跡もない。
水広場でも以前Message in a bottleという商標をとって似たようなモデルを起案しましたが、あまりに偽善的、自分でボツにしました。儲けるビジネスモデルとしては正解かもしれませんが、人としてはすべきではない。水広場は水で健康を広げるというミッションに向け単純に水そのもののメリットで販売するだけで、そこに巧妙さは不要。
世の中のNPOやNGOのゆうに半分以上は名声や浮利を狙った偽善事業でしょう。エリート達によるものは尚更。市井的な多数の実体験から当方はそれを知りました。
アメリカはじめ、カネを人生の目的とする連中が多い中、金儲けの手法も巧みになっているようです。皆さん、お気をつけください。
戻すか捨てるか、捨てる。
見識足らずの元芸能人や社会経験不足の元高級官僚達が巣くっている参議院。貴族院に戻すか、でなければ廃止するのが日本の為です。
貴族院は戦争に負けて無くなり、日本国憲法という詐称のもとで運用されている現憲法で参議院に変貌し、やる気とカネがあれば誰でも立候補ができる、民主主義ブラボーという左的ユーフォリアにずっと覆われた戦後。
自由と民主主義。欧米の制度は優れていると言われますが、自身の多方面の実体験から、それが誤りと考えるに至りました。
少し逸れますが、私の前職時代の同僚にウィリアム・ウォルドグレイブ(Lord William Waldegrave)というイギリス人がいました。彼とは確か2001年から2005年までドレスナー・クラインオート・ワッサースタインの投資銀行本部の金融セクターグループで一緒に仕事をしました。何度か日本に呼んで大手金融機関のトップ達に紹介した際には丁寧に世界情勢を説明し喜ばれ、また私が懇意だったロンドンの同僚が会社を去る際にはわざわざ東京の私に電話をして寄こし部下が退職に至った理由を真摯に説明し、道徳を備えた人でもありました。ロンドンでアメリカのことをUSAではなくUS of Aと電話でまくしたてていた彼は格好よく、そのフレーズをよく真似たものです。
彼は当時からライフ・ピア、つまり世襲なしの貴族院議員でした。終身、そして基本給ゼロの議員。首相などから指名される貴族院議員、終身ですので数は増える一方、他方、下院のハウス・オブ・コモンズより権限は大幅に小さい。民衆選挙で選ばれないが、時の首相などに立場も含む総合能力で賢人と認められ選ばれる一代貴族議員たち。国家にマイナスではないからこそ貴族院は続いているのでしょう。
世界最先端の自由かつ民主的憲法のもとスタートした戦後日本、今あるのはデモクラシーという偽名に隠されたOchlocracyの支配。トックヴィルの言った通り、そしてアメリカの猿真似の結果。
日本をこれ以上沈ませないために、制度においてはまず参議院を貴族院的なものに戻すかまたは捨て去る。であれば、捨て去るしかないのは明らかではないでしょうか。
学者は使えない・・・
2013年4月日銀政策決定会合議事録が裏付けたこと。
学者(岩田氏、白井氏)は理論と権威に依存し、結果として間違えた。そして国民への約束を破っても責任を問われなかった。
金融政策の限界を分かっていたのは民間議員の木内氏と佐藤氏。
経済実態に直接触れているか否か。その違いは決定的。
中堅飲料メーカーとの会話
本日の中堅飲料メーカー担当者との会話から
その後、そちらのお茶とか水とか小売現場で値段下がってませんか?
「はい。うちが値上げしたとおり売ってもらってます。」
販売数量は減ってませんか?
「若干増えてます。」
それは素晴らしい。需要を伴った価格上昇。
「でもサントリーさんがお茶の値段を下げてます。。。」
そうですか。またですね。
「1本買えばそれより大容量のもう一本進呈なんかもやってます。」
・・・そんな囮廉売ができるのも酒やら何だで稼げるから。彼らにとって清涼飲料事業は赤字でもよい集客ツール。日本の大手飲料メーカーの事業構造の特異性は5兆円産業の清涼飲料業界の働き手の給料が低固定化している原因の一つ・・・
御社は清涼飲料で勝負しているので是非頑張ってもらいたい。非力ながら応援してます。
ドライバーとの会話
商品配送で当社によく来る路線便ドライバーとの会話
「若いよね。20代?」
はい。
「仕事何時から何時?」
朝6時半から夜9時まで、残業可能な80時間一杯までやってます。
「残業代ないと苦しいよね」
はい、本当はもっと働いて稼ぎたいです。
「結婚とかしたい?」
できればいいですけど、無理ですかね。
上場企業が多すぎる弊害
日本最大の危機は少子化であり、少子化の最大要因は若者の可処分所得が少ない事による結婚の減少です。
人口転換論によれば先進国の人口減少はある意味で当然と考えられ、出生率減少の理由としてはK.Davis, K.Masonらによる死亡率減少によるものやNotesteinらによる経済構造変化によるものがあり、現実にもその傾向は見られます。
だから何をしても無駄というのではあまりに無責任。今我々がすべきは少子高齢化をリアルに改善する方策を考案する事、でなければサステイナブルな未来はありません。
当方が考える方策は大きく成長策と分配策に分けられますが、後者の一つに、上場企業を通るマネーの流れの適正化があります。
この四半世紀というもの、日本経済(GDP)は成長していないにもかかわらず、上場企業の純利益と配当は右肩上がり、前者はざっと40兆円、後者は20兆円といったレベル、大きくならないパイの一部が株主により多く配分される潮流が出来上がりました。
ワリを食っているのは働く側、粗利が成長しないから当然ながら給料は上がらず、社会保険料率は上がり、手取りは下がる一方、更に戦争でインフレ発生し、若者の多くは前を向いた人生設計が不可能です。
40兆円の純利益の半分でも人への投資に毎年回す事ができれば、その直接効果は勿論、それによる消費増は中小零細にも多大な恩恵をもたらし、非上場企業の賃金押上も期待できます。
日本は上場企業数が多すぎます。賃金が伸びなかったこの四半世紀は英米型の株主資本主義の浸透、つまり株主重視が進んだのですが、対GDPの上場企業数でみれば株主資本主義の本家たる英米をも凌駕した日本、GDP1兆ドルあたりの上場企業数では世界一位独走。
経済格差が米英と比べ平等傾向が大陸西欧に近い日本、つまり比較対象としてより適したドイツやフランスとの対GDP上場企業数の差があまりに大きすぎる。日本の上場企業数は今の半分で十分です。
で、具体策は何?となりますが、例えば;
1.上場維持基準に最低平均給与を導入。プライムなら例えば1千万円ないし10万ドル、スタンダートは800万円等。期間内は解雇制限、期間内未達企業は上場廃止。
2.家計・民間金融資産から資本調達しMBOファンド組成、政府買取りの無利子永久債発行しレバレッジ、計100兆円単位の資金で多数の企業を非公開化(DDの結果破綻リスクあるもの除く)。会社はROE圧力を回避し長期戦略経営が可能になり、間接株主の一般市民たちは銀行預金以上のリターンで両者ウィンウィンに。