硬水脱毛信仰

最近欧米でよく聞く話題のひとつ、硬水シャワーが脱毛の一因になっている!?

本格検証は誰も行っていないと思いますが、専門家の中でも過剰カルシウム・マグネシウムが毛髪を脆くすると説く人がいます。

欧米の水道水は結構硬水が多く、そういえば欧米人、特に硬度が高いドイツのような場所では薄い人が多いなあ!?と短絡的に関連づけそうになりますが、水というより遺伝子やホルモンなどの体質的要素がよりhair lossを説明していると思う次第であります。

人間心理は面白いもので、根拠薄弱な情報でも対応する人が必ずいて、下記サイトなどでは軟水器、シャワーフィルター、更にはミョウバンを使った対処法も紹介されている次第、しかもメディカルドクター監修記事ということもあり実際に試している人もたくさんいるものと想像いたします。

https://www.wikihow.com/Prevent-Hair-Loss-Due-to-Hard-Water

その点、我が日本は軟水王国。そんな心配は端からいりません。

ラッキー!と思った瞬間、ちょっと待てよ。

塩素はどうなのだろう? 水道法で塩素消毒が義務付けられ、先進国で最も塩素が投入されているのが日本の水道水。

「水泳プールの塩素による毛髪ダメージが指摘されるのなら水道水だって似たようなもの・・・」

塩素と脱毛に大した関連はないと個人的に考えておりますが、硬水の例からするに、ビジネス(=金儲け)でいくならば塩素による脱毛リスクを知らしめ、対応策を売り出すマッチポンプが正解。飽和市場における需要創造例としてMBAケーススタディにでもなるかもしれません。

このような正解から無縁でいられるためにも、僕らはちゃんと本業で利益を出していく必要があります。

日本で水道民営化が特に必要でない理由


水広場的に考察すると民営化を急ぐ必要は特に無いと結論。

その理由は以下のとおりです。

1.優先順位が低い

多くの民営化議論は水道事業の現状分析がそもそも欠けており、普通の分析をすれば民営化の優先順位が高くないことがわかります。

日本の水道事業収支を大まかに言えば(上)水道は約4兆円の収入(売上)で純利益が3千億円ほど、下水道は5.5兆円の収入で純利益が2千億円前後です。

これだけ見れば高収益事業に見えますが、収入から補助金などを省いた料金収入は水道で2.7兆円、下水道で1.6兆円。

つまり、水道で1兆円超の赤字、下水道で5兆円に迫る赤字が年々発生しているわけです。

販管費の中身をみれば、巨大装置産業の水道事業ゆえ最大のコスト要因は減価償却費用。

平均すれば毎年の収入の3割ほどが減価償却費であり、発行債券(借金)残高が水道でざっと8兆円、下水道で26兆円という規模であるのもわかります。

補助金などの公的資金を除いた実質ベースでは債務超過であるというのが事業体としての日本の水道(及び下水道)の実態。それを踏まえるのが第1歩です。

その上で、何をすべきか?

水道の収益構造を改善するという根幹課題において、民営化の優先順位は高くありません。

なぜなら、

A)需要減で収入増が見込めない中、事業損益の最大要素である設備費(償却費)は民営化しようと変わらない(民間に設備を譲渡し主要設備を新設保有させるのは現実的でないため)
B)全体像から見れば民営化対象部分は(包括委託だとしても)枝葉末節、それら対象業務で民間委託でコスト削減できるなら自治体自身でそもそも削減できる
C)収益構造を良くするもっと有効な手段がある、からです。

C)は具体的には事業広域化を指します。
添付画像の政策投資銀行のリサーチによれば水道事業では給水人口と収益力が関連していることがわかり、給水人口5万人程が損益分岐点となっています。

民営化推進の最大根拠は「コストを下げる」ことですが、日本において水道を民営化したことでコストが下がったという有意な因果関係を私は見たことがありません。

他方、広域化で収益構造が改善することはほぼ明らかですから、枝葉末節な議論より、まずは広域化を真剣に進め、その先の部分的な策として業務民営化を置くべきです。

民営化ありきでは水道事業の収益力が有意義な水準で改善することはないでしょう。

2.そもそも事業として民間には適さない

公営 vs 民営は永遠のテーマですが、日本の水道事業の特性を水広場的に立ち返ってみます。

・公益性:高

・品質:高

・収益性:低

・成長性:低

これらを見れば、利益を捻出しないと存続できない民間企業が参入するには水道は本質的に適さないことは誰の目にも明白でしょう。

公的資金の下駄を履き表面上は黒字に見える水道事業、補助金が委託料に消える前に、まずは広域化や自治体が独自にできる諸々の施策を進めることです。

民間、特に上場企業には適さないのが日本の水道事業。グローバルな金融市場で株主の期待資本コストはざっと7~8%として、そんなリターンは全体としてハナから無理。補助金等の公的援助を除いた料金収入では特にそう。

更に別の視点からの指摘として民営化の委託先企業に補助金などの公的資金が流れていれば、全く意味のない本末転倒で大問題です。

一部の黒字業務を部分的に委託するとしても、下記のとおり自治体が自分でやればリターンが不要な分だけ安く済みます。

3.民間委託でコスト高になる可能性

民間委託により本来自治体が得られるはずであるコスト削減が逆にできなくなる可能性も想定できます。

3.1)オペレーショナル・コスト

コストを業務運営費(オペレーショナル・コスト)と設備コスト(償却費等)に大別すると、民営化は前者の削減が目的であり、また民間業者は利潤が必要ですので、下記が成り立つことが民営化の条件となります。

現状の運営コスト>運営委託者に支払う手数料>委託後の運営コスト

次に業務内容を見ます。上水道の例)

・浄水:浄水場維持保全管理、水質検査、廃棄物処理等

・配水:漏水調査、水質検査等

・集金:検針・徴収等

上記全部を委託するのが包括型で箱根の例がありますが、現在までの民間委託のほとんどが部分的な業務委託です。

これら業務のうち人間が行うものは人が変わるだけでコスト削減にはつながりません。

委託先が人件費を削ったとしても別の社会的問題となり無意味であり、自治体が二人でやっていたのを委託先では一人でできることがコスト削減だとしたらそもそも自治体で一人でやればいいだけであり、2か月に1回の検針を外国のように半年や1年に1回にするとしてもそれは委託しなければできないことではありません。

検針の例では民営企業は集金を早めるインセンティブが働き検針頻度を長くすることは考えづらく(民営の電気ガスは毎月ベース)、つまりコスト削減要素が逆に減る可能性もあります。

従って自治体にない何らかの技術やノウハウが民間に存在するという前提に立たないと委託後の運営コストは下がりようがありませんが、その前提の根拠が見えません。

世界的にはIOTやAIの進化で水道事業の運営コストが下がる可能性が見え始めており、日本人起業家がアメリカで漏水調査の効率を劇的に上げるAI事業を立ち上げた例などもあります。

自治体が委託する際の指標とするコストは歴史的なそれを無策に適用するのではなく、委託期間中に進む可能性のある技術進歩や独自に可能な削減ポテンシャルを想定したコスト削減予想を織り込んだ「期待コスト」であるべきです。

総じて1兆円規模の公的資金が毎年投じられている日本の水道事業、各水道局は予想変化を盛り込んだ中長期予算を立てるのは当たり前のはずと生活者や納税者は見ています。

期待コスト=前向きなコスト、民営化の入札の前提とすべきです。

委託期間を5年間と仮定しても、委託後の平均運営コストはオペレーショナルコストの部分は現状コストより低くできる要素は多く、委託期間が長期であれば期待コストはより低くなるはずです。それらを盛り込んだ想定((期間内の効率化にょる)業者の時間軸の鞘抜き余地がない)を元に落札できる業者はそういないはずです。

3.2)設備コスト

前述のとおり水道事業最大の費用項目が減価償却であり、現状では基本的に設備は自治体が継続保有する中、老朽設備の更新が切実な課題です。

その設計を民間に委ねた場合、設備を最小化するインセンティブは働きずらいため、将来の減価償却費は下がることはなく利用者や納税者の当該負担は減らないでしょう。

他方、ナチュラルフィルタレーションの世界的権威である中本信忠信州大学名誉教授が推奨するような生物浄化(緩速ろ過)を導入するなどすれば設備投資と将来のメンテ費用が減り、中長期的には水道財務を相当改善できますが、受託側の民間企業は逆に設備最大化のインセンティブが働くことから、結果的には本来できうるコスト削減とは逆の動きを招きかねません。

パリ市が公営化に戻したのは委託業者が勝手に請求額を吊り上げていたのが一因でした。民間事業者が儲からないことをするわけがないのです。

4.部分最適、全体不適

他分野の例に漏れず、日本では水道民営化においてもグランドデザイン不在により全体のメリット追及が一貫することなく結果として部分的最適が散見されることがあります。

何のための(誰のための)民営化か? そのための解決策は? という基軸を直線的に進めるのが他国としたら、良くも悪くも自然とステークホルダーがごった煮状態となりベクトルが多方向に乱れ飛ぶのが日本、部分最適が実現できるメリットはあれど、本来の課題から乖離する傾向があるようにみえます。それぞれのポイントが当該部分では理にかなっていたりして結構やっかい。

本件の本質は、既に実質債務超過の水道事業、今後需要減や設備更新という新課題が加わる中で、サービスの維持と事業健全化を実現することにあります。

かながわ方式という、箱根の水道事業を包括的に民間委託した例があります。個人的には部分最適として有意義な例だと評価していますが、地元企業が入ったコンソーシアムに委託し、水道業務で得たノウハウを元に海外事業展開という産業育成が図れるという点での部分最適ないし部分的メリットは得ることができる一方、全体としての本質目的「事業健全化」の1丁目1番地であるコスト削減(効率化)効果が私には見えずらいものがあります。

添付画像にもあるよう、委託後の検証では採算面で厳しさが指摘され、そもそも委託費も水道料金収入以上の金額を支払っていることがわかります。水道事業として赤字構造は変わっていません。

誤解なきよう、かながわ方式を批判しているのではありません。海外を含む外への民間事業展開を目的とするならば、それは勿論賛成いたします。箱根の例は成功例になることを切に願うばかりです。

他方、水道事業財務が健全化し同時にサービス維持(ないし向上)を成すための最適解が民営化とは考えらない点は変わりません。

構造は違いますが全体効率の例としてふるさと納税が国全体では歳入減となる例と似て、水道事業の民営化は主体者の全体的な財務効果を期待できるものではありません。

民がすべきことは当然ながら民がすべきであり、民営化すべき公の事業はまだ日本に多くあります。

しかし、こと水道に関しては、現状を確認し本質課題を直視する限り、民営化は必要でないという結論に至ります。

ワイン専用の水

スウェーデン国王に伴い来日した同国経済団。その中にワイン専用の水を携えたジャネットさんがいました。

Minvinoという名前のこの水。全てスウェーデンの天然水で、TDSやミネラル構成を絶妙に調整した4種類あります。

インド・スーラト

インド西部スーラトの保健当局が基準を満たさない21のミネラルウォーター工場を営業停止にしたようです。

これからの季節に不衛生な水は許されないと当局者がコメントしています。

https://timesofindia.indiatimes.com/city/surat/21-mineral-water-plants-sealed/articleshow/63790424.cms

 


 

 

 

自裁

兄が逝った昨年12月21日から最初の月命日、西部邁先生が自裁されました。

西部先生、最高の知性をもちながら、その修得過程ではチンチロリンやらハッシッシ、今風のエコノミストや評論家が束でかかってもかないません。

兄と同列にする失礼をいたすつもりはありませんが、そのタイミングのためか、身近に感じて仕方ありません。

兄の人生はずっと精神疾患に悩まされたものでした。

だからとにかく粗暴になってしまう。

裏をかえせば、とびっきり純粋。51年間、僕に一つも嘘をつきませんでした。

嘘をつけば丸く収まったのでしょう。

でも、自らを犠牲にして人間の醜い側面を見事にあぶりだした彼の生き様。

イーストウッドのグラントリノの日本語の宣伝文句、「男の人生は最後で決まる」ってありましたっけ。

兄ちゃん、自分で決着をつける男らしさ、尊敬します。

送料改訂のお知らせです

水広場の送料を税抜500円から550円に改訂いたしました。

これまで宅配会社の運賃値上げを当方で吸収してきましたが、今年に入ってからヤマト運輸による大幅値上げもあり赤字でのお届けが相次ぎ、大変心苦しいながらも値上げの一部をシェアして頂けますよう、切にお願い申し上げます。

他方、送料無料商品もたくさんございます。5,500円以上のご注文で送料無料になる仕組みにも変更はございません。

皆様の健康とQuality of Lifeに資するよう今後も精進してまいりますので、どうぞ変わらぬご愛顧のほど、お願いを申し上げます。

あれから50年ですか

何年か前の早朝、カーラジオでNPRがキング牧師の演説をノーカットで流していました。

I have a dream. という現代史有数の名演説。

それを全部聞いて水広場的に判明したこと、それは、「間」・・・・

数ある牧師のdreamsが演説の根幹、それらは一般文法的にI have a dreamで始まると思いきや、I have a dreamで終わっていたのです。

聞いているとこんな感じ:

」I have a dream(1)・・・・・・・・「夢の描写(1)」I have a dream(2)・・・・・・・・「夢の描写(2)」I have a dream(3)・・・・・・・「夢の描写(3)」I have a  dream (・

例えば、「いつの日か、白人と黒人の子供たちが手をつないで登校できること」が夢のひとつだとして、その最後のセンテンスを言い終わっても息継ぎせず次のI have a dreamとつなげてしばしポーズ(上の・・・・・の部分)、その夢の描写が続き同様にその最終センテンスの後に次のI have a dream・・・・、それらが繰り返されるうち、ポーズの部分で「次の夢がまだ続くんだな」とばかり聴衆は熱狂しだし、その期待に更に感動的な中身で応えるものだからたまりません。

天才的な間のつくり。これはテキストを読んでもわかりません。

信念を文字におこした横糸に天性の才能たるmusicの縦糸が紡いだ、そんなスピーチを実演できる人物は滅多にいないでしょう。

半世紀後でもノーカットで流すぐらいですから。

この才能は敵からみれば大きな脅威、従って牧師のスピーチ能力が多少なりとも凡庸であれば暗殺はなかったものと想像します。

I have a dream・・・・・・命を狙われるほどの信念と才能をもった真の政治家がいつか日本に現れることを・・・失礼しました。

高級紙という名の低級

フェイスブックが胡散臭いことは昨年書きましたが(https://www.mizuhiroba.jp/blog/?p=1299)、たまたまニューヨークタイムスを読んでたらフェイスブックに批判的なオピニオン記事がありました。

世の風が全ての今のマスメディア、叩かれている者をここぞとばかり批判するのはまさに今風のインテリというやつでしょうか。

高級紙ともされるニューヨークタイムズ、上記の例にもれず倫理・知的水準はこの程度。

まずオピニオン記事は必ずしも同紙の人間が書くわけではないとはいえ、誰にどんなオピニオンを書かせるか、または受諾するかは同紙が決めることです。

今回のオピニオン、フェイスブックは事業収益構造がそもそも誤りなので修正させるのではなく、他の媒体がとって変わるべきで、それは有料モデルのSNSかウィキペディアのようなNPOのいずれかが適しているとあります。それはそのとおり、というか周知のとおり。

ただほど怖いものはなし、FBが無料と思いきや個人情報を売り渡した対価のサービスである事にNYTは今気づいたのでしょうか。

水広場的に補足すれば、フェイスブックの事業モデルには排他と分断をもたらす社会的欠陥があること。

そのニューヨークタイムズ、フェイスブックを全面否定した今回の記事を最後まで読んだら(無料で月10件ほど読める)、末尾にこんなリンクがありました。(画像参照)

「ニューヨークタイムズのオピニオンセクションをフェイスブックでフォローする」。

やはり、今気が付いたのでしょう。

プラスチック狂騒曲から透ける保守思想の重要性

今欧米で何かと騒がしい。そう、ボトルドウォーターのプラスチック容器のことです。

どこかのNGOが始めたキャンペーン、ペットボトルのボトルドウォーター(日本的に言うとミネラルウォーター)の多くから2μ程度(1ミリの千分の2程)のプラスティック粒子が見つかったと大騒ぎし、ガーディアンはじめ一流紙とされる(?)メディアが取り上げました。

で、健康被害は? 何の報告もありません。その程度の異物は我々は日常的に空気中から吸っていますから当然です。

彼らメディアはWHOを焚きつけ調査を開始させたと言っていますが、そんなこんなで無駄に終わるでしょう。

賢明な世界市民はそのNGOの独善的に気付いているはず、でなくともそのうち気づくでしょう。

飲料食品全体のプラスティック容器におけるミネラルウォーターのシェアはほんの一部、つまりプラスティック素材問題の本丸たるソフトドリンクから調味料までの大市場調査が必須であるにも関わらず、なぜか水だけに的が絞られている不自然さ。

彼らの目的は自分が世の中を変えたという達成感という自己満足の最大化、極めて個人的なモチベーション。

そのための素材を探してみると、世の中は資源保護やら温暖化やらの方向性?、であればボトルドウォーターは嫌われ役に仕立て易し、「よしっl」てなわけで、世に自分を大きく見せる自己満足プロジェクトには恰好に見えたのかもしれません。

このようなNGO(またはNPO)は他国の伝統文化を攻撃する団体同様、根底の思想は「自分の考えが正しい」「自分の考えに従い行動すれば世の中はもっと良くなる」と信じて疑いません。

一方的に拳を振り上げることに夢中で、相手が存在する意味、歴史、これまで関係してきた人々、今関係する人々のかかわりを想像する暇は彼らにありません。

少しでも謙虚という言葉を信じる者は、世の中を良い方向に変えようとするとき、相手を潰すのではなく、伝統を経て相手が今ある理由に誠実で、あったとしてもゆるやかな変化を模索するでしょう。

エドマンド・バークの「フランス革命の省察」を読んだからか、本件からも、自分に謙虚な人間ほど本来の意味での保守的な人間であることが見えてきました。

本件は日本でも惰性で大きなニュースになるかもしれませんが、賢人たる皆様は確かな視座でもって本質をお見抜きください。

懸情流水 受恩刻石

「かけた情けは水に流せ、受けた恩は石に刻め」

お恥ずかしながら成人後にようやく出会い感銘を覚えた言葉ですが、50を過ぎてもその境地は遥か遠くにあります。

かけた情けは水に流せている、つまり見返りを期待する習慣には無縁のような気がする一方、受けた恩も流してしまっている部分も多分にあるのではと。