社会的ROE志向

ピケティが確かめたように貨幣経済はr>gで推移してきた。

そして今、至るところで資本主義に牙をむく局面が見られる。

それは自然な流れ。

今の世に大事なのは資本家の富を更に増やすことではなく働く者に報いることであり、ストックではなくフローであり、つまり資産残高でなくGDPであり、政府が見るべきはプライマリーバランスでなく経済成長であり、企業経営指標はROEでなくSROEなのであります。

SROEとは?

私が勝手に作った指標です。ROEが自己資本がいかに株主に報いたかを見る(又は不労所得の指標のひとつ)のに対し、SROEは自己資本がいかに社会に報いたか(又は労働対価の指標のひとつ)を見る。

分母:株主資本

分子:人件費+仕入高+物流費 (業種によりバリエーション有り)

ここ数年の弊社のSROEはざっと400~600%といったところ。本当は人件費を倍増3倍増したいところだが、損失が続けば事業が続かず、塩梅が難しい。

とはいえ創業初期に社員を必要以上に雇っていた。資産と無縁な私がサラリーマン時代に貯めた小銭で友人と始めたマイクロビジネスとしては頑張ったつもりではある。

毎期のSROEは%で計るが、それより大事なのが累積額、これまで社会のために使った総額。弊社恥ずかしながらまだ20億円に達していないが、できれば50億円ぐらい目指し、それが出来れば大成功といえるのではないか。

SROEを追求することで当然ながら私は最大株主として不利益を被る。

自分のカネは勿論大切。その上で、カネを求めるよりやりがいのあるのはどれだけ価値のある事をしているのか。それが分かって初めて見える景色は普通の感覚さえ持っていれば10年でやってくる。

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