全国飲泉めぐり 4.鷲倉温泉(福島市土湯温泉町鷲倉山)

まずは立ち寄り、五色沼。

中ノ沢温泉を発ち次の目的は鷲倉温泉。その前に途中の五色沼に寄る。11月初旬、約300という湖沼群が点在する裏磐梯高原は紅葉の真っ只中。五色沼はそこで名の知れた観光地、その日も大型バスが連なった。今回の飲泉視察とは無関係の立ち寄りだが、小サイトにある「名水めぐり」セクションで紹介するには十二分の規模だ。強風と低温に悩まされ毘沙門沼のみ訪ねた。五色沼とは磐梯山の北側山麓の湖沼群の桧原湖、小野川湖、秋元湖に挟まれた大小40程の湖沼群の総称だそうだ。「こきひ」というのか落ち着いた赤、ゴールデンイエロー、カーキ色やモスグリーンとそれらに囲まれた透明感ある湖沼です。















五色水

五色水と女神の泉というブランドのミネラルウォーターをボトリングしているのが五色フーズさん。五色沼エリアが所在地なのでぶらりと立ち寄らせてもらった。周辺の自然は開放感あふれたとても気持ちのよいところ。原水は大変貴重とのこと、滅多にとれるものではないのだろう。












 

鷲倉温泉 標高1200mで湧く酸性・含鉄の薬湯



周囲を吾妻連峰に守られた標高1200mの高原で湧く鷲倉温泉の源泉は二つあり、ひとつは隣接の位置にあって山腹から硫黄まじりの水蒸気が豪快に噴出す野地温泉と同じ乳白色の単純硫黄温泉。我々の目的はもうひとつのほう、それは酸性・含鉄-アルミニウム-硫酸塩温泉という泉質。pH2.7なので飲泉場で飲む源泉はかなり酸っぱい。源泉自体は無色無臭だが、強い酸度と含有鉄分のせいだろう、風呂場の岩場は赤茶けている。昔はこの温泉水が煮沸され薬として使われたという。

飲泉を済ませた我々がロビーで一息ついていた時、飲泉のうわさを聞いて源泉を買いに来た方がいた。客が現地で過ごす時間を大事にするというポリシーか、宿泊と飲泉はセットであって、ここは公共飲泉場ではないし、その温泉水は宿泊客だけが飲泉できる特権がある。ただし物理的な理由でこの名湯に来れない場合は、源泉を運んでボトリングしたミネラルウォーターを注文することができる(僕らのお客様のリクエストもそれである)。

硬度でいうと150程だが、鉄や硫酸塩(サルフェートともいわれる)など、単一軸では計りきれない効能があるのであろう。慢性消化器病に効果を発し、血圧を下げ糖尿病に効いたという実例が多くあるようだ。

水広場責任者の林君。

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