フローとストック

政治の世界で経済成長と分配の議論がかまびすしい。それを考える水広場的な出発点はフローとストック両方の指標を見ること。

内閣府、日銀、総務省、厚労省から摂ったデータから参考までにグラフを作った。

賃金、消費者物価、家計純資産(金融及びトータル)の推移を2020年を100として指数化したもの(賃金は2015年を100)。

フロー面を見れば、賃金(緑線)は1998年から下降を辿り、物価(青)もそれに続いて上がらなくなった事がわかる。平均所得は発展途上国水準に落ち、日本人は貧乏になった。

他方ストック面、家計の金融純資産(赤)は高成長、不動産加えた純資産(茶)は2,700兆円を超えた。金融資産は景気後退が始まっていた2000年から見ても約2倍に増え、日本人は更に金持ちになっている。

この両方が現実。

そこで、どう考えるべきか?

フローは成長論の前提として主に保守政治家の主張のベースとなり、ストックの事実は分配論の根拠としてもリベラル派や資本主義終焉論者のベースになりうる。

成長と分配、今の日本でより深刻なのはどっちか?

水広場的な結論は出ていますので、別の機会に紹介します。

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