設立記念日に感謝をこめて

2004年の今日、東京法務局で当社設立の登記申請をしました。

会社をたちあげるのに必要な作業はほぼ全部自分自身で行ったのでいろいろと記憶しています。

会社法改正前で株式会社には資本金1千万円が必要でしたが、こちらはそれまで会社員給与で貯めた預金が全財産、当プロジェクトに参画してきた友人とあわせ、準備会社の特例として500万円の資本金で会社自体は誕生しました。

2005年の春に勤務先を辞職し、水だけを仕事とすると決め、当社運営と存続のため貯金をくずして小さな増資を繰り返してきました。

創業当時、ITなどと違い、飲料水というのはビジネスとして急成長するものでないことは明らかでした。

勿論、儲けることを目指していましたが、これからせっかくライフワークとして人生をかけるのあれば、金銭や規模でない何か新しくも普遍的な価値、大げさにいえばポスト資本主義の新しい企業モデルのようなものをつくりたいという気分に近い願望がありました。

水はそれに適しているように見えました。

世界の成熟地域には水のインフラは既にあり、途上地域で水ビジネスが急成長したとしたらそれは廉価で水を得れたはずの利用者からの搾取です。

巨利はありえず、さはさりながら古今東西どこにも需要がある水。

事業構造の柱として私が考案したのは多種類のボトルドウォーター(日本でいうミネラルウォーター)から自分の体質にあったものを選べ宅配便で届くというものであり、水道インフラより裾野が狭くどちらかといえばハイエンドな分野を設定しました。

水広場的な大げさなポスト資本主義の第一歩、それはミッションステートメントを基軸とした事業運営でした。

当社の存在意義たる目的であるミッションステートメントは「水を通じて健康と質の高い生活をもたらす」です。

無数の機会で判断基準となったこのミッション、これまでブレておらず、今後もブレないでしょう。

イギリスの投資銀行でM&Aをやっていた者が突然水売りを始め、億単位の手数料という世界から個人のお客様への1円単位の価格設定に悩む世界に一変するということは新しい発見や学びの連続ということであり、それは今でもこれからも毎日経験できることです。

大雪で埼玉の倉庫が崩壊、商品全損した際などは、加藤君の献身、退職したはずの飯尾君の手伝い、事務においては妻の大きな支えを受け、小所帯全員努力でぎりぎり乗り切りました。

全て自分で判断し、その結果を全て受け入れる世界では、サラリーマン時代には見えなかった景色が浮上します。

金銭、名誉、家族、健康、労働、自立、経験、奉仕、伝統、競争、多様、世代、共生等々それまで独立していた様々な価値軸が一様に粉末化し、その中から新たな優先順序で自分にとっての価値がたちあがり、凝固していきます。

そこでようやく自分自身にミッションステートメントが無かったことに気づいたりとも。

私共のように極めて家族的で小さな企業が営む「水広場」に多くの方が立ち寄って下さっていること、またその中でこれまで6万名にもおよぶ皆様に水を実際にご注文頂いていること、を何よりも感謝いたします。

設立記念日に改めて感謝いたします。本当に有難うございます。

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