ロシアから中国に飲料水をタンカー輸送

http://www.atimes.com/article/china-may-buy-russian-water-tanker-load/

ロシアから中国に飲料水をタンカー輸送する計画があります。

カムチャツカ半島の淡水をペトロパブロフスク・カムチャツキーの港までトラックかパイプラインで運び、タンカーで中国まで持っていくというものです。

だいぶ前になりますが、ニュージーランドからバルクで天然水を日本に持ち込みボトリングした実験を思い出しました。

今回の話も中国の水不足とロシアの豊富な水資源をうまく結んだ一見グッドアイデア、ベンチャービジネス的にも面白そうな話ではありますが、現実には以下の理由で困難です。

1.コスト:まず中国側での除殺菌工程が必須。上水道にのせるならば当該設備の償却費がのしかかります。ボトルドウォーターの原水としたならば高級水で知られるチベット5100を超える原価になると思われます。

2.浄水技術の進歩:中国の淡水や海水を飲料水にするほうがスマートな解決といえます。

3.水事業の宿命:物理的制限に支配される水ビジネスの基本はドメスティックです。それゆえに上記2.

4.安全保障:カムチャツカから中国沿岸のど真ん中にわが国が鎮座しています。ロシア・中国側からすれば日本、というより米軍艦船・潜水艦も行きかう水域でライフラインの水を運ぶのは緊張感を伴うのではないでしょうか。

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