日本水(やまとみず)/風布川(ふっぷがわ)[名水百選]


太古の昔、「日本武尊(やまとたけるのみこと)が東征にあたり戦勝を祈願して釜伏山中腹の大岩壁に剣を突き刺したところたちまち湧き出し、そのあまりの冷たさに一口しか飲むことができなかった」という伝説のある名水が日本水です。昭和60年に環境庁(現在の環境省)から「風布川(ふっぷがわ)」とともに名水百選に認定されました。
東武東上線・JR八高線「寄居(よりい)駅」よりタクシーで30分ほど、釜伏山を登る自動車道の脇に、源流から引いた水を採水できる水場があります。
この水場をさらに上った地点にある入り口から源泉に通ずる山道が整備されており、時折野鳥のさえずりが響く涼しい中を20分ほど下った場所にその大岩壁が静かにに佇んでいます。この「百畳敷岩」と呼ばれる垂直に切り立った巨岩の隙間から、源泉がしっかりと湧出し竹筒から静かに流れ落ちています。その独特な構造もあってか、岩盤付近の安全は保証されたものではなく、以前弊社スタッフが訪れた時と異なり2005年現在においては源泉への立ち入りが禁止されています。
源泉に至らずとも名水「日本水」のおいしい天然水と出会うため水場を訪れる人は後を絶たず、静かな山間の一角でこじんまりとした賑わいが連日見られます。
現地周辺までは車での訪問が適当ですが、鉄道利用の場合は週末にはSLも走る秩父線をご利用になられるのも一計です。

所在地: 埼玉県大里郡寄居町大字風布
交通: 秩父鉄道「波久礼」駅下車、水場までタクシー約20分、徒歩約45分。 東武東上線・JR八高線「寄居」駅下車、タクシー約30分。


荘厳な百畳敷岩。岩の下部から湧水が流れ出る


水場の光景。水を求める人が絶えない

釜伏山麓の風布川の流れ
   
風布川で遊ぶ子供たち

 

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