関口芭蕉庵の湧水


芭蕉にまつわる都心の清水

東俳人松尾芭蕉(1644?1694)の江戸における居住地のひとつといわれ、3年間住んだといわれる地が現在の文京区関口にある史跡関口芭蕉庵。当時、旧主筋の藤原家による神田上水(小石川上水)の工事に芭蕉が従事したとされ、工事現場又は水番屋に住んだとされます。芭蕉庵は後に芭蕉を慕う人々により建てられた「龍隠庵」がもとになっているといわれますが、焼失にあい、現在のものは戦後に建築されたものです。
現在の芭蕉庵は都心ながらその野趣あふれる庭園が見所となっており、史跡関口芭蕉庵保存会により当時の風情を留めた維持管理がなされています。
湧水はその庭園の一角にひっそり遠慮がちに位置しています。庵自体が崖下にあり、段差ある崖より自然水が流れ落ちているわけです。水量は決して豊富でないものの、この控えめに湧き出るきれいな水は、飲用することも可能といわれます。
敷地内にはいくつかの歌碑・句碑があり、「古池や蛙とび込む水の音」の記念句碑も建てられています。

所在地: 東京都文京区関口2-11-3
交通: 地下鉄有楽町線「江戸川橋」駅下車、徒歩15分
問い合わせ: 関口芭蕉庵 03-3941-1145

芭蕉奄付近の光景
   

庭園の片隅にひっそりと残された湧き水石段の脇にある湧水

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